【Piglets】マイクロブタの爪・蹄切りについて
マイクロブタの蹄ケア入門:安全に、そして確実に蹄を切る方法
マイクロブタと暮らす上で、避けては通れないのが「蹄のケア」です。小さな足元をちょこちょこと動かす姿はとても愛らしいですが、その足の健康は、飼い主さんの日々のケアにかかっています。
「蹄を切るなんて、なんだか難しそう…」 「ブタさんが嫌がったらどうしよう?」
そう不安に感じている方も多いのではないでしょうか。しかし、正しい知識と方法を身につければ、自宅でも安全に、そして確実に蹄のケアを行うことができます。このブログでは、マイクロブタの蹄の構造から、具体的なケア方法、注意点、そしてトラブル時の対処法まで、獣医師や専門家の意見も交えながら徹底的に解説していきます。
1. なぜマイクロブタの蹄ケアが重要なのか?
まず、なぜマイクロブタの蹄を定期的に切る必要があるのかを理解しましょう。
野生のブタ(イノシシ)は、硬い土や岩の上を歩き回ることで、自然と蹄が削られます。しかし、室内で飼育されているマイクロブタは、柔らかい床の上を歩くことが多いため、蹄が自然に削れる機会がほとんどありません。
蹄が伸びたまま放置されると、以下のような問題が起こります。
- 歩き方の変化と関節への負担:伸びた蹄は、地面に当たる角度を変え、不自然な歩き方を引き起こします。これにより、足や関節に過度な負担がかかり、関節炎や痛み、最悪の場合、歩行困難に陥る可能性があります。
- 蹄の変形と怪我:伸びた蹄は、内側に曲がったり、ひび割れたりすることがあります。これにより、巻き爪になったり、蹄に深い傷ができたりして、化膿するリスクが高まります。
- 滑りやすくなる:蹄が伸びていると、グリップ力が失われ、滑りやすくなります。特にフローリングの床などでは、転倒や怪我のリスクが高まります。
愛ブタが健康で快適な生活を送るためにも、定期的な蹄のケアは欠かせないのです。
2. マイクロブタの蹄の構造を知る
蹄を切る前に、ブタの蹄の構造を正しく理解することが重要です。
ブタの蹄は、人間の爪と異なり、中心に肉の部分があり血管と神経が通っています。この肉の部分を傷つけてしまうと、出血したり、ブタさんに強い痛みを与えてしまい、今後の蹄ケアを嫌がる原因になってしまいます。
蹄を切る際は、肉の部分を避けて、蹄の部分だけを切るのが鉄則です。特に黒い蹄を持つブタさんの場合、肉の部分が見えにくいため、より慎重な作業が求められます。
3. 蹄を切るための準備と心構え
蹄のケアは、ブタさんは嫌いな子がとても多いです。ストレスになることもあります。事前準備と心構えが成功の鍵を握ります。
準備するもの
- 工業用ニッパー:犬用の爪切りでは、大人のマイクロブタの硬い蹄には向いていません。工業用の頑丈な蹄切りニッパーを用意しましょう。
- 電動爪やすり:電動の振動を嫌う子もいます。
- 止血剤:万が一、肉の部分を切ってしまった場合に備え、止血剤(犬猫用のものや、コーンスターチでも代用可)を必ず準備しておきましょう。
- ご褒美用のおやつ:ブタさんに協力してもらうために、特別なおやつ(フード)を用意しましょう。
- 軍手や丈夫な手袋:ブタが嫌がって暴れたり、噛みついたりする可能性に備え、手を保護するために着用をお勧めします。
心構え
- 焦らないこと:一度に全て終わらせようとせず、少しずつ慣らしていくことが大切です。
- ブタさんをリラックスさせる:蹄を切る前は、優しく声をかけたり、お腹をマッサージをしたりして、ブタさんの気分を落ち着かせましょう。
- 安全第一:無理に押さえつけたり、力任せに切ろうとすると、ブタさんがパニックになり、怪我をする可能性があります。
4. 具体的な蹄の切り方:ステップ・バイ・ステップ
ここからは、具体的な蹄のケア手順を解説します。
ステップ1:ブタさんを落ち着かせる
- ブタさんが一番リラックスできる場所(お気に入りのベッドやブランケットの上など)でケアを行いましょう。
- ブタさんを抱きかかえるのではなく、横に寝かせて、自然な体勢で作業できるように工夫します。
- 蹄を切る前に、まず足を触る練習から始めましょう。足に触るたびに褒めておやつをあげることを繰り返すと、足を触られることに抵抗がなくなります。
ステップ2:蹄の状態を確認する
- 蹄の裏側をよく見て、肉の位置を確認します。
- 蹄が伸びている部分(先端や側面)を見極め、切る場所を決定します。
ステップ3:蹄を切る
- ニッパーを蹄壁に当て、先端から少しずつ、慎重に切っていきます。
- 肉の部分を切らないように深追いせず、次の蹄に進みましょう。
- 1mmずつ、数回に分けて切るくらいの慎重さが重要です。
- 側面から切ることで、内側に巻き込んだ蹄を矯正することもできます。
ステップ4:ご褒美を与える
- 蹄を切る作業が終わったら、すぐにたくさん褒めて、おやつを与えましょう。
- マイクロブタさんは賢いです。「蹄を切るといいことがある」と学習させることが、今後のケアをスムーズにする秘訣です。
5. 蹄切りが難しいと感じたら…
「どうしても自分で切る自信がない」「ブタさんが暴れて切れない」という場合は、決して無理をしないでください。
- 獣医師に相談する:マイクロブタを診てくれる動物病院では、蹄切りも行ってくれる場合があります。専門知識を持つ獣医師に任せるのが最も安心ですが鎮静剤か麻酔をする事になると思います。リスクと費用がかかる事をご理解下さい。
- ブリーダーに相談する:信頼できるブリーダーは、蹄の切り方についてアドバイスをくれたり、実際に切ってくれたりすることがあります。
- アスファルトの所を散歩して削る。
6. まとめと今後のケアプラン
マイクロブタの蹄のケアは、飼い主さんの大切な役目です。ブリーダーが切ってくれても一生お願いすることは難しいので自分でできるようになりましょう。また大き目のマイクロブタさんは蹄が分厚く、硬いです。大きく育てないようにしましょう。
- 頻度:個体差や飼育環境にもよりますが、1〜2ヶ月に1回程度の頻度でチェックし、必要に応じてケアを行いましょう。
- 日々の工夫:アスファルトの上を歩かせたりすることで、自然に蹄が削れるように工夫するのも有効です。
マイクロブタの蹄のケアは、ブタさんとの信頼関係を築く大切な時間でもあります。 最初はうまくいかなくても、焦らず、根気強く、愛情をもって接していれば、きっとブタさんも協力してくれるようになるはずです。
もし、蹄のケア中に何か不安なことや、ブタさんの足に異常を見つけた場合は、自己判断せず、すぐに獣医師に相談しましょう。
このブログが、あなたの愛ブタの健康を守るための一助となれば幸いです。
投稿者プロフィール

- 福岡県でマイクロブタのブリーダーをやっています。ブリーダーからの直接販売もしていますのでお気軽にお問合せ下さい。マイクロブタの飼い方などを常に発信しています。
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福岡でマイクロブタのブリーダー直接販売をしている今林万作です。
ブタさんに日々たっぷり愛情を注ぎ込んで育てています。
飼い方、ご飯の量など何時でもお気軽にご相談下さい。
好きなこと:水泳、スノーボード、ウェイクボード、ダイビング、運転、登山、読書、旅、キャンプ、バイク、ビール、ビール(2回書きましたよ)水上バイク、キャンピングトレーラー生活、動物、仕事、釣り、中国語の勉強、美味いご飯。乗馬(予定)
名前:今林万作
産まれ:1975年(昭和50)
干支:豚年
星座:かに座
血液:AB型


